Fertility&Sterility 2019年7月号、中国からの論文です。
研究目的;胚移植前にHCGを子宮内に注入することが体外受精の結果を改善するか検討した
対象;体外受精を受けていて、胚移植前に子宮内にHCG注入を受けた2763人の不妊患者を対象とした、15件の無作為対象試験を行った論文を対象にメタアナリシスを試みた
結果;移植前に子宮内にHCGを注入した群がコントロール群と比較して、生児出産率は44.89%と29.76%、継続妊娠率は48.09%と33.4%、臨床妊娠率は47.80%と32.78%、着床率は31.64%と22.52%と著しくHCG注入群の方が高かった。さらに流産率は12.45%と18.56%でHCG注入群が著しく低かった。
結論;今回のメタアナリシスから、体外受精を受けている不妊患者の胚移植前に子宮内にHCGを注入することは、体外受精周期の生児出産率、継続妊娠率、臨床妊娠率と着床率を改善する。HCG投与のタイミングや量の違いが体外受精結果に差異をもたらす可能性があり、HCG500単位を胚移植前15分以内に子宮内に注入するのが最適な体外受精結果をもたらし得る。