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HARTテレビカンファレンスより(デュアルトリガーの有効性)

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“GnRH agonist and hCG (dual trigger) versus hCG trigger for final follicular maturation” 2020, No.7, Human Reproduction 最終的な卵胞成熟へのデュアルトリガーとしてのGnRHアゴニストと組み合わせたhCG投与と、hCG単独投与の比較(カナダからの論文) 【背景】 哺乳動物では、自発的な排卵前にFSHとLHの両方が急上昇し、最終的な卵胞の成熟と排卵が起こる。トリガーとしてのヒト絨毛ゴナドトロピン(hCG)の投与(5000~10000単位)は採卵36時間前行

胚移植前の子宮内HCG注入は体外受精の結果を改善しうる

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Fertility&Sterility 2019年7月号、中国からの論文です。 研究目的;胚移植前にHCGを子宮内に注入することが体外受精の結果を改善するか検討した 対象;体外受精を受けていて、胚移植前に子宮内にHCG注入を受けた2763人の不妊患者を対象とした、15件の無作為対象試験を行った論文を対象にメタアナリシスを試みた 結果;移植前に子宮内にHCGを注入した群がコントロール群と比較して、生児出産率は44.89%と29.76%、継続妊娠率は48.09%と33.4%、臨床妊娠率は47.80%と32.78%、着床率は31.64%と22.52%と著しくHCG注入群の方が高かった。さらに

採卵数の増加は、顕微受精周期のday3の正倍数性胚の増加と相関した

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採卵数の増加は、顕微受精周期のday3の正倍数性胚の増加と相関した Human Reproduction,2019年、1月号 オーストラリアからの論文 体外受精では、妊娠の確立を上げるために、卵巣を刺激し、多数の卵子を採卵することを目的としている。しかし過剰な卵巣刺激が生児出産率を低下させているのではないかとの懸念を抱く人もいる。これまで卵巣刺激周期で多数の卵子が回収された場合に、得られた胚の正倍数性の割合などは明らかにされていない。 今回ICSI周期の卵巣刺激周期で回収された卵子の数が、day3の正倍数性の染色体の胚の数と相関するかを2011年から2016年にかけての3か所のラボの724周期

12年以上の長期凍結保存し融解移植した受精卵の運命は

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12年以上の長期凍結保存し融解移植した受精卵の運命は Human Reproduction, 2019年1月号、中国からの論文 凍結年数が12.0~17.1年、平均13.9年の採卵後3日目のday3胚128個を対象とし、少なくとも1児を生児出産した20名の患者の余剰胚が対象である。融解後の胚の生存率は74%であった。 60個の胚はさらに培養して20個の胚盤胞が得られ、胚盤胞到達率は33%であった。 21個の分割期胚と、13個の胚盤胞がそれぞれ12周期と11周期において移植された。その結果1例が生化学的妊娠、1例が初期流産、2例が子宮外妊娠、3例が単体妊娠、1例が双胎妊娠であった。 臨床的妊娠率

胚盤胞の形態(何日目の胚盤胞か、グレード)やTE(栄養外胚葉)の生検(PGT-A;着床前診断)の有無やAS (artificial shrinkage;人工的収縮)などのラボでの操作と融解後胚盤胞の状態(変性)や着床(生児出産率)との関係

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胚盤胞の形態(何日目の胚盤胞か、グレード)やTE(栄養外胚葉)の生検(PGT-A;着床前診断)の有無やAS (artificial shrinkage;人工的収縮)などのラボでの操作と融解後胚盤胞の状態(変性)や着床(生児出産率)との関係 Human Reproduction  2018年11月号、———— and Laura Rienzi イタリア、ローマからの論文 ※この論文には、向田哲規先生(広島HARTクリニック 院長)の2006年の論文が引用されています 【参考】 2004年から2014年までイタリアでは法律で移植は3個まで、受精卵の凍

全胚凍結法は卵巣高反応患者ではメリットがあるが、中反応や低反応ではそうではない

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全胚凍結法は卵巣高反応患者ではメリットがあるが、中反応や低反応ではそうではない。 (Fertility Sterility 2018 10月号 USAからの論文) 自己の卵子を用いた体外受精で、全胚凍結を行い、その後に最初の凍結融解胚移植(FET)を行った患者と、自己の卵子を用いた体外受精で、最初の新鮮胚移植(ET)を行った同様な患者で臨床的妊娠率と生児出産率を比較した。82,935周期を対象として、後方視的にデータ解析を行った。患者は採卵数別に、1~5個の卵巣低反応、6~14個の卵巣中等度反応、15個以上の卵巣高反応群に分けて比較した。 分析の対象となった82,935周期の中で、69,102

PGS(着床前診断)を行い、確実な診断が得られなかった凍結胚盤胞を融解し再度バイオプシーをして2回目のPGSを行い正倍数性の胚を移植した臨床結果

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PGS(着床前診断)を行い、確実な診断が得られなかった凍結胚盤胞を融解し再度バイオプシーをして2回目のPGSを行い正倍数性の胚を移植した臨床結果 (Human Reproduction 2018年10月号、イタリアからの論文) 栄養外胚葉のバイオプシーを試みたものの全体の2.5%(228/8,990)は確実な診断が得られなかった。 その中の2.0%にあたる176個はDNAの増幅が不成功で、0.5%にあたる52個は一致した結果が得られなかったためPGSが不成功であった。 確実な診断が得られなかった213個の胚盤胞は融解して再度PGSを行い再凍結した。融解後の生存率は96.7%(206/213)で

子宮内膜厚が新鮮胚移植と凍結融解胚移植の臨床結果へどのように影響するか(40000例の胚移植のデータからの分析)

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子宮内膜厚が新鮮胚移植と凍結融解胚移植の臨床結果へどのように影響するかを40000例の胚移植のデータから分析した。 (Human Reproduction 2018年10月号、カナダからの論文) 2013年から2015年においてカナダのすべての新鮮胚移植24363周期および凍結融解胚移植20114周期のデータを後方視的に分析した。 新鮮胚盤胞移植をD5/6に行なった場合;生児出産率と流産率は内膜厚が8mm以上でそれぞれ40.6%と20.0%、7.0~7.9mmで33.3%と25.6%、6.0~6.9mmで31.7%と24.0%、5~5.9mmで16.9%と33.3%であった。 凍結胚盤胞融解移